変形性膝関節症
筋力低下、加齢、肥満などのきっかけにより膝関節の機能が低下して、
膝軟骨や半月板のかみ合わせが緩んだり変形や断裂を起こし、
多くが炎症による関節液の過剰滞留があり、痛みを伴う病気である。
膝関節のクッションの役目を果たす膝軟骨や半月板が
長期間に少しずつすり減り変形することで起こるもの(一次性)と、
関節リウマチや膝のケガなどの他の原因によって引き起こされるもの(二次性)の2種類がある。
保存療法・リハビリテーション
患者様の状態によりますが、比較的変形の程度が小さい方は保存療法(薬物療法やリハビリテーション)により痛みの改善、次に関節角度の改善、筋力増強などを行い、関節の安定化をはかります。
軽度の膝関節症
手術療法(人工膝関節置換術:TKA・UKA)
変形が重度であり、痛みの強い患者さんに対しては、ご本人の意思の元で手術の決定を行います。
重度の膝関節症
実際のTKA・UKA
手術後のリハビリテーション
手術後のリハビリテーションは、手術後翌日より開始します。
主な内容は、
- アイシング
- 持続的他動運動装置(CPM)や曲げ伸ばしによる関節角度改善
- 筋力トレーニング
- 歩行練習やトイレ動作などの日常生活(ADL)動作の練習を行っていきます
(歩行器・杖・独歩など状態に合わせてレベルを上げて行きます。)
※入院期間は、UKA(半分のみの置換術)で約5日、TKA(全置換術)で約7日となります。
(傷の痛みは約1ヶ月程度残りますが、患部の状態、家屋環境などを踏まえ、理学療法士が「安全に生活できる」と判断した時が退院の目安となります。)
退院後のリハビリテーション
- 退院後は、週1~2回程度、外来でのリハビリを行なっていただきます。
- 患者様のニーズや、患部の状態によって期間は異なりますが、約2~3ヶ月程度のリハビリ通院が必要です。
- 外来リハビリの主な内容は、膝の屈伸練習や筋力トレーニング、歩行・階段昇降練習、日常生活動作の練習などが中心です。
- また、自主運動の指導や、日常での困っている事などへのアドバイスなど、自信をもって生活していただけるように総合的にリハビリを実施します。